高プロラクチン血症とは?
◆ 高プロラクチン血症ってどんな病気?
プロラクチンとは脳下垂体という脳の一部位から分泌されるホルモンのひとつで、乳腺刺激ホルモンとも呼ばれ、通常は妊娠〜分娩後授乳期間中に乳腺を刺激して乳汁の分泌を促し、又、排卵を抑えるように働きます。
このホルモンの分泌が、妊娠していないときも異常に亢進して、無月経、無排卵月経、乳汁分泌、(男性では、精力低下、女性化乳房)などを起こすものを高プロラクチン血症というのです。
妊娠・分娩後でなければプロラクチンの血中濃度の正常値はおよそ15ng/ml以下となっていますが、高プロラクチン血症ではこれが異常に高い値を示します。このため不妊の一因にもなります。
プロラクチン値(血清中の正常値)女性:通常値 3〜 15ng/ml 妊娠中 10〜209ng/ml男性:通常時 2〜 18ng/ml
◆ ホルモンってなんですか?
ホルモンはカラダのいろんなバランスをコントロールしているものです。
例えば膵臓からでて血糖値をコントロールするインスリンや卵巣から出る女性ホルモン、精巣から出る男性ホルモン、副腎から出る副腎ホルモン、甲状腺から出る甲状腺ホルモンなどがあります。
これらのホルモンの司令塔にあたるのが脳下垂体なのです。
高プロラクチン血症の原因は?
1.薬剤性高プロラクチン血症
通常、プロラクチンは、ドパミンにより抑制されているため、ドパミン受容体を遮断する薬の常用によって起こることがあります。抗精神病薬,胃潰瘍治療薬(主にドグマチール)、降圧剤、経口避妊薬等です。
治療:上記のような薬剤を常用している場合、カウンセリングを行いながら徐々に漢方薬で精神的な症状等を緩和しします。
2.下垂体腫瘍に起因するもの(プロラクチノーマ)
(プロラクチン値100ng/ml以上)
下垂体腫瘍は通常は良性腫瘍です。問題は腫瘍の大きさと、ホルモンを生産するかしないかです。
ほとんどの腫瘍はホルモンのバランス障害を起こすため、無月経や月経不順、無排卵などの症状を起こします。
自覚症状としては頭痛、吐き気、めまい、腫瘍が大きくなると、視神経を圧迫して視野の狭窄が起こり、更に大きくなると命にかかわるのです。
治療:病院での治療が主です。脳外科における画像診断(脳CT・MRI)〜手術〜経過を見ながら、漢方薬を併用します。
3.分娩・妊娠
分娩で分泌亢進し以後下がらない場合や、流産、人工中絶後など。
漢方では、体力を戻すために、血液を補う処方や虚弱体質に使う処方を用います。
4.甲状腺機能低下症
甲状腺の機能が低下すると、脳下垂体は甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を促進して、甲状腺の機能を底上げしようします。同時にプロラクチンの分泌が増えることがあります。
治療:病院での治療が主です。漢方では気や血の巡りのバランスを整えるものを用います。
5.原因不明
原因がはっきりしない場合も多いです。日常生活におけるストレスや生活の乱れ、寝不足等によりホルモンバランスが崩れために起こるのではないかと言われています。月経が乱れるため、月経不順を改善する漢方薬を服用します。
上記以外にも様々なものがあり、複数の症状があらわれることもあります。
(症状は人によって様々です。)
潜在性高プロラクチン血症?
普段はプロラクチンの値が正常値の人でも、強いストレスが続いた時や、夜間、黄体期の場合などに数値が高くなることもあります。この潜在性高プロラクチン血症でも排卵が遅れたりする事があります。
病院では、TRHテストというホルモン負荷検査で診断することができます。
漢方的な治療法は、高プロラクチン血症と同じです。
病院ではどんな治療するの?
西洋医学的な治療は、脳下垂体腫瘍を除くとプロラクチンの分泌を抑えるドパミン作動薬(カベルゴリンやブロモクリプチンなど)の服薬でプロラクチンの値を下げる治療をします。
子宮内膜症に使われる漢方薬
◆ 月経不順に用いられる漢方
婦宝当帰膠B(ふほうとうきこう)

効能・効果
冷え症、貧血、生理不順、生理痛、腰痛、腹痛、肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、耳鳴り
逍遙顆粒(しょうようかりゅう)

効能・効果
体力中等度以下で,肩がこり,疲れやすく精神不安などの精神神経症状,ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症,虚弱体質,月経不順,月経困難,更年期障害,血の道症,不眠症,神経症
加味逍遙散(かみしょうようさん)

効能・効果
体質虚弱な婦人で、肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘傾向のある次の諸症:冷え性、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道証。
芎帰調血飲第一加減
(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)

効能・効果
血の道症、産後の体力低下、月経不順
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
効能・効果
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび
血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。
◆ 虚弱体質を改善する漢方
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)

効能・効果
虚弱体質、肉体疲労、病後の体力低下、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症
参馬補腎丸(じんばほじんがん)

効能・効果
食欲不振、肉体疲労、虚弱体質、病後の体力低下、胃腸虚弱、血色不良、冷え性、発育期
瓊玉膏(けいぎょくこう)

効能・効果
食欲不振、肉体疲労、虚弱体質、病後の体力低下、胃腸虚弱、血色不良、冷え性、発育期