関節リウマチと漢方薬

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白ロゴ関節リウマチって何?

◎関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis:RA)

関節リウマチは、膠原病の一つでとされ、自己免疫疾患です。
関節リウマチの原因は、まだはっきりと解明されていませんが、遺伝的に要素にウイルスなどがきっかけで、免疫失調を起こすと言われています。

白ロゴ関節リウマチの症状は?

◎主な症状は、関節の痛み

手のこわばり

特徴的な症状は、朝1時間以上続く手のこわばりで、握ることが困難な状態です。病状が進行するにつれて、手足の指の付け根の関節が腫れて痛むようになり、手首、肘、膝の関節が晴れて痛むようになっていきます。更に進行すると関節の変形が起ったり、リウマトイド結節と言われる痛みも痒みもないしこりや血管の炎症、他の膠原病(シェーングレン症候群など)や間質性肺炎などの合併症を引き起こします。

白ロゴ漢方(中医学)で考える関節リウマチ

◎漢方では『風寒湿痺(ふうかんしっぴ)』
と考える

関節リウマチを漢方で考えると、全身的に色々なところで症状が出ること、寒かったり、湿度が高くなると症状がひどくなること、痺れや痛みが顕著に出ることから『風寒湿痺(ふうかんしっぴ)』の疾患と考えられます。

風寒湿痺の症状は、身体の冷えや水分代謝の低下によって起こった血行不良「血瘀(けつお)」で起こっていると考えられます。この血瘀の原因を考えると『腎(じん)』『脾(ひ)』の機能低下と考えられます。

◎腎の働き

腎腎の働きは、ご存じのとおり水分の調節を行っています。

腎には身体を温める働きもあり、水分調節で身体の寒熱のバランスを保っています。また骨・骨髄に関係し、免疫系やホルモン系に深く関わると考えられています。

腎の機能低下がおこると、むくみやすくなったり、身体が冷えやすくなります。逆に水分が少なくなり、乾燥・ほてりの状態になることもあります。また免疫能の低下がおこり、風邪をひきやすくなったり、免疫疾患を引き起こすこともあります。特に腰痛・関節痛などの骨の症状も出やすくなります。

◎脾の働き

脾脾は、主に胃腸の働きに関係しているところです。飲食で栄養を得る働きの他に、身体の中の気の流れの起点となります。身体の水分は気の働きで運ばれていきます。

脾の機能が低下すると、栄養がしっかりと得られず『気虚(ききょ)』と呼ばれる気の不足状態になります。気虚の状態では、水分を運ぶ力が足りないため、腎に運べず水分調節がうまく行かなくなります。

◎血瘀の症状

血水分の流れが悪くなると、むくみが起こるなどして、血流を悪くし血瘀をひきおこします。血流が悪くなると疲労感や肩こり、集中力低下など様々な症状が起こり、頭痛、関節痛などの痛みや痺れ、生理痛や脳梗塞、血栓など様々な症状を引き起こす原因となります。

◎漢方薬は?

関節リウマチの漢方治療は、腎と脾の強化をして、水分調節、自己免疫を正常に整える体質改善を行います。血行不良や痛み、痺れなどの症状に対しては症状を抑える漢方薬を用います。

  • 一例としては、
  • ○腎を強化し、痛みを緩和する
    ・・・独歩顆粒(どっぽかりゅう)
  • ○脾を強化する
    ・・・補中丸(ほちゅうがん)
  • ○血流改善
    ・・・冠元顆粒(かんげんかりゅう)・・肩こり、頭痛の改善
  • 等があります。

白ロゴ記事監修

猪越洋平

猪越 洋平(Yohei Ikoshi)

  • ・鍼灸師
  • ・按摩マッサージ指圧師
  • ・国際中医専門員
  • ・中医手技療法士
  • ・医薬品登録販売者
  • ・元NHK学園 漢方・経絡講座講師
宮下洋輔

宮下 洋輔(Yosuke Miyashita)

  • ・薬剤師

漢方薬一例

リウマチに使われる漢方薬

◆ 痛みを緩和する漢方

独歩顆粒(どっぽかりゅう)
独歩顆粒
効能・効果
腰痛、関節痛、下肢のしびれ・痛み

◆ 腎の働きを整える漢方

八仙丸(はっせんがん)
八仙丸
効能・効果
体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、ときにせき、口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、息切れ、からぜき

◆ 血の流れを整える漢方

冠元顆粒(かんげんかりゅう)
冠元顆粒
効能・効果
頭痛、頭重、肩こり、めまい、動悸

◆ 胃腸(脾)を強化する漢方

補中丸(ほちゅうがん)
補中丸
効能・効果
虚弱体質、貧血症、夏やせ、胃弱、病中・病後の体力回復、痔疾、脱肛、胃腸機能が減退し、疲労倦怠感のあるもの又は頭痛、悪寒、発汗を伴うもの。
健胃顆粒(けんいかりゅう)
健胃顆粒
効能・効果
胃炎、胃腸虚弱、胃痛、腹痛、食欲不振、胃部不快感、腹部膨満感、悪心、下痢

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