東西薬局 > 花粉症・アレルギー性鼻炎
花粉症・アレルギー性鼻炎とは?
◎花粉症・アレルギー性鼻炎のしくみ
人間の体に有害な物質が進入したときに、それを排除しようとする働き(免疫反応)があります。免疫反応は体の生体防御にとても重要な役割をしていますが、それが特定の物質(アレルゲン)に対して過剰な反応を起こし、つらい症状を引き起こすのがアレルギー疾患です。症状が鼻に出ればアレルギー性鼻炎、皮膚に出ればアレルギー性皮膚炎など発症部位や症状、アレルゲンなどによって分類されます。
花粉症は花粉をアレルゲンとするアレルギー性鼻炎の一つです。
◎花粉症とアレルギー性鼻炎の違い
アレルギー性鼻炎には通年性ものと季節性のものがあります。
通年性アレルギー性鼻炎・・・
ハウスダスト、カビ、ダニ、化学物質など季節に関係なくあるものをアレルゲンとする場合。
季節性アレルギー性鼻炎・・・
花粉のように季節に影響を受けるものをアレルゲンとする場合。2月〜5月に発症する春の花粉症は、杉やひのきの花粉、8月〜10月は発症する秋の花粉症はキク科のブタクサやヨモギの花粉がアレルゲンとなっています。他にもシラカバやイネ科の植物などの花粉で症状が起こる方もいます。
◎花粉症やアレルギー性鼻炎の症状
通年性でも季節性でもほぼ同様の症状がでます。
症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみで、4大症状と呼ばれています。
- 1.くしゃみ・・・一度でると連続する。中々、止まらないことも。
- 2.鼻水・・・透明で水っぽい鼻水。垂れ流れてくる。
- 3.鼻づまり・・鼻粘膜が腫れて鼻腔を狭めてしまっている。
- 4.目のかゆみ・・・知覚神経が刺激されて、かゆくなります。
他にも涙目、充血などの目の症状、皮膚のかゆみや咳など、その人の体質や生活環境など影響により異なる症状がでます。
また花粉症の症状の出始めに、のどの痛みや微熱が出ることもあり、風邪としてしまうことも!
花粉症・アレルギー性鼻炎を漢方で考える
◎『外邪(がいじゃ)』の侵入
漢方では体外から侵入して、身体に悪さをするものは外邪(がいじゃ)と呼ばれます。これがいわゆるアレルゲンと言えます。この外邪には色々な種類があるのですが、花粉症やアレルギー性鼻炎は、鼻や目、咽喉などに症状が見られるため、風邪(ふうじゃ)と呼ばれるタイプの侵入と考えられます。風には軽く高く舞う性質があるため、風邪(ふうじゃ)は、身体の上部に様々な症状を引き起こすと言われています。
◎体質改善〜衛気(えき)を整える〜
衛気は身体を守る抵抗力のようなもので、身体の表面にバリアのように存在し、邪気の侵入を阻止していると考えられています。そのため、体内の衛気が不足すると邪気が身体に入り込み、様々な症状が現れわれます。反対に、体内の衛気を十分に養って身体の抵抗力を高める事で、症状を緩和することも期待できます。
衛気を整えるには、肺(はい:呼吸器系)と脾(ひ:胃腸系)の機能を強化します。どちらも身体に気を摂りいれて、活用するための場所です。特に水分の影響を受けやすく、少なくても過剰でも機能が低下します。普段の生活で気をつけましょう。
◎漢方での対症療法
体質改善と並行して、症状があるときには、緩和する漢方薬を用います。
透明で水っぽい鼻水は冷え症状なので、身体を温めながら鼻水を止める働きのある漢方薬を、目の痒みのように熱症状が起こっている場合には、目の熱を除くような漢方薬を用いるなど、症状に対応したものを使っていきます。
◎実際の漢方薬は?
- 一例としては、
- ・身体を元気にする・・・・・衛益顆粒(えいえきかりゅう)
- ・水様の鼻水を止める・・・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 等があります。
- 鼻炎の対処療法に用いる漢方薬は、眠くならないので日中でも安心です。
日常における注意点
- 1.水分を摂りすぎない
- 2.身体を冷やさない
- 3.脂っこいもの、辛いもの、甘いものを控える
- 4.飲酒をを控える
- 5.タバコは吸わない
- 6.睡眠をしっかりとる
記事監修
猪越 洋平(Yohei Ikoshi)
- ・鍼灸師
- ・按摩マッサージ指圧師
- ・国際中医専門員
- ・中医手技療法士
- ・医薬品登録販売者
- ・元NHK学園 漢方・経絡講座講師
宮下 洋輔(Yosuke Miyashita)
- ・薬剤師
漢方薬一例
◆ 虚弱体質を改善する漢方
- 衛益顆粒(えいえきかりゅう)
-
効能・効果
身体虚弱で疲労し易いものの次の症状:虚弱体質、疲労倦怠感、ねあせ
- 補中丸(ほちゅうがん)
-
効能・効果
虚弱体質、貧血症、夏やせ、胃弱、病中・病後の体力回復、痔疾、脱肛、胃腸機能が減退し、疲労倦怠感のあるもの又は頭痛、悪寒、発汗を伴うもの。
◆ 水様の鼻水に
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 効能・効果
体力中等度又はやや虚弱で,うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎,気管支ぜんそく,鼻炎,アレルギー性鼻炎,むくみ,感冒,花粉症
◆ 目のかゆみ、充血に
- 黄珠目薬(おうじゅめぐすり)
効能・効果
目の疲れ,結膜充血,眼病予防(水泳のあと,ほこりや汗が目に入ったときなど),紫外線その他の光線による眼炎(雪目など),眼瞼炎(まぶたのただれ),ハードコンタクトレンズを装着しているときの不快感,目のかゆみ,目のかすみ(目やにの多いときなど)
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