人の体に必要不可欠な亜鉛
◆ 性ホルモンと亜鉛
◎女性ホルモンとの関わり
亜鉛は、下垂体で作られる卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の働きを高めています。これらの働きが弱いと卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が低下し、低温気が長くなる(卵胞の成長が遅れ、排卵が遅くなる)、無排卵月経(排卵しない月経)、子宮内膜の成長が不足または遅くなる、高温期が短くなる(子宮内膜を保つ働きが低下する)といったことが起ります。
◎男性ホルモンとの関わり
亜鉛は、男性ホルモンであるテストステロン(TH)の生成に必要な栄養素です。またTHをジヒドロテストステロン(DHT)へ変化させる『5αリアクターゼⅡ型』と呼ばれる酵素の働きを抑えます。テストステロンが増えることで、精子量が増加、精子運動率が向上します。また前立腺の機能が向上します。逆に少なければ、精子量の減少や無精子症、運動率の低下、インポテンツなどがおこる可能性があります。
◆ 卵子の老化予防
老化とは活性酸素により体が酸化されてしまうことです。卵子でも同じことが言えます。老化した卵子は染色体異常になる割合が高くなり、受精しにくい、着床しにくい、成長しにくくなります。老化予防には、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)と呼ばれる活性酸素除去物質が必要で、亜鉛はこの物質の原料となります。
◆ 受精卵の細胞分裂の活発化
亜鉛は、DNAやRNAといった核酸の複製(細胞分裂)に関わる酵素を活性化します。受精卵は着床する前から細胞分裂が活発に起こります。亜鉛の量が極端に不足してしまうと、受精卵の成長(細胞分裂)がうまくいかず、着床しにくくなることもあります。
◆ 妊娠中の母体の変化・胎児の成長
亜鉛は、細胞分裂や多くの酵素活性に関与しているため、細胞分裂が活発な胎児の成長に必要となります。また妊娠中の女性は、鉄分やカルシウムなどと同様に亜鉛も不足しやすくなります。妊娠中の味覚変化の一因にもなっています。亜鉛不足で貧血になることもあります。
亜鉛を摂取するにあたって
◆ 1日当たりの摂取量
厚生労働省によると、亜鉛の摂取量目安は、成人で1日3g~15mg、摂取上限量は30mg、推奨摂取量は、成人男性では約12mg、成人女性で約9mgとされています。妊娠中・授乳中は亜鉛の必要量が増えるため、通常より2mg多く摂ることが推奨されています。
亜鉛は食事から摂れますが、1日平均7~9mgとなり、やや不足していると言われています。
◆ 食品に含まれる亜鉛
可食部100gに含まれる亜鉛のおおよその含有量
食品名 | 含有量(mg) | 食品名 | 含有量(mg) |
---|---|---|---|
生牡蠣 | 13 | ごま | 6 |
パルメザンチーズ | 7.5 | 卵黄 | 4 |
煮干し | 7 | 蟹 | 4 |
豚肉(レバー) | 7 | 牛肉(もも) | 4 |
たたみいわし | 6.5 | 鶏肉(レバー) | 3.5 |
抹茶(粉) | 6.5 | プロセスチーズ | 3 |
松の実 | 6 | たらこ(生) | 3 |
食品名 | 含有量(mg) |
---|---|
生牡蠣 | 13 |
パルメザンチーズ | 7.5 |
煮干し | 7 |
豚肉(レバー) | 7 |
たたみいわし | 6.5 |
抹茶(粉) | 6.5 |
松の実 | 6 |
ごま | 6 |
卵黄 | 4 |
蟹 | 4 |
牛肉(もも) | 4 |
鶏肉(レバー) | 3.5 |
プロセスチーズ | 3 |
たらこ(生) | 3 |
※ 量の目安:生牡蠣1粒の可食部は、中サイズのもので20~30gです。
◆ 注意点
◎過剰摂取に注意
・・亜鉛の過剰摂取は、鉄や銅の吸収を妨げ、貧血の原因になるので気を付けましょう。亜鉛は過剰でも不足でも貧血の原因になります。
◎吸収の効率を高める成分と一緒に摂る。
・・亜鉛はクエン酸やビタミンC、動物性タンパク質と一緒に摂ると吸収が高まります。
またインスタント食品や穀類、豆類に含まれるフィチン酸やコーヒーや緑茶に含まれるタンニン、ほうれん草などに含まれるシュウ酸は吸収を妨げます。食物繊維やカルシウムは通常量でしたら問題はないですが、過剰に摂ると亜鉛の吸収を妨げます。これらを摂る場合は、時間をずらすなど工夫をしましょう。
記事監修
猪越 英明(Hideaki Ikoshi)
- ・元 東京薬科大学薬学部
中国医学研究室 准教授 - ・医学博士
- ・薬剤師
宮下 洋輔(Yosuke Miyashita)
- ・薬剤師
亜鉛が豊富な健康食品
◆ カキ肉エキス製剤
食品のなかでも亜鉛の含有量がもっとも多い牡蠣。ミネラル、ビタミン、アミノ酸もバランスよく豊富に含まれています。
カキ肉エキス製剤は、食事だけでは不足しがちな栄養素を補うのに、とてもお勧めです。
- 東西オイスター
東西オイスターは『瀬戸内産』の牡蠣から牡蠣本来の栄養素を吸収しやすい状態のまま、濃縮することができる特許製法で抽出した牡蠣肉エキスを用いています。
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- 服用の目安 1日2~6粒程度
-
- 価格(税込)
- 150粒 9,160円
- 300粒 16,200円
- 600粒 29,160円
- ※ 軽減税率対象品
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- ご購入は,
- 東西薬局オンラインショップ
もしくは
東西薬局各店にて。 -
- ワタナベ活性型オイスター
ワタナベ活性型オイスターは、天然ミネラル・ビタミンなどの栄養素の宝庫である春の新鮮な国産生ガキを原料から吟味して、特殊製法でカキ肉中の微量元素などの栄養素を有効的に抽出・濃縮した、活性型カキ肉エキスです。-
- 服用の目安
- 錠剤タイプ 1日4~6粒程度
- ドリンクタイプ 1日1本
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- 錠剤タイプ価格(税込)
- 85粒入り 7,344円
- 160粒入り 12,960円
- 300粒入り 22,680円
- 600粒入り 43,200円
- ※ 軽減税率対象品
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- ドリンクタイプ価格(税込)
- 1本50ml 1,080円
- ※ 軽減税率対象品
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- 詳細・ご購入は、下記店舗にて
- 吉祥寺東西薬局 TEL:0422-47-9646
- 調布東西薬局 TEL:042-483-3963