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ケース11 高脂血症
高脂血症
会社の定期検診で高脂血症といわれ、食事に注意するようにいわれました。どうすればいいのでしょうか。
高脂血症というのは血液中の脂肪分が多い状態をいいます。
脂肪だけでなく、甘いものやアルコールのとりすぎも高脂血症の要因になります。高脂血症は脂肪や糖分のとりすぎ、しかも運動不足の人によく見られます。かつては年配者に多いものでしたが、最近では若い人にも増えています。
ファミリーレストランやファーストフードのメニューは高脂肪、高たんぱく質が中心です。子どもの頃からスナック菓子やハンバーガー、フライドチキン、甘い清涼飲料水をとり続けて、運動をしなければ結果はあきらかです。血液中のコレステロール、中性脂肪の含有量が多くなると、それにともない尿酸値が高くなることもあります。
高脂血症はしばしば高尿酸血症を伴い、これは痛風のもとになります。お酒を飲む人も、高脂血症になりやすいものです。アルコールそのものも原因となりますが、おつまみにコレステロールを多く含むものが多いのです。ビールに唐揚げのような組み合わせやイクラ、チーズなども要注意です。
高脂血症そのものは自覚症状はありませんが、放置しておくと肥満、高血圧、動脈硬化、心臓病、脳卒中と成人病のデパートのような体になってしまいます。
高脂血症の治療は薬よりまず食養生です。
肉食や揚げ物など脂肪の多い食事を改め、野菜や海草などをたっぷりとってバランスをとり、カロリーをセーブしていきます。
高脂血症になると代謝や解毒の能力が低下していきます。また、高脂血の結果として血管の中で、血液の粘度が上がり、血が流れにくくなり固まりやすくなってきます。同時にコレステロールなどが血管の内壁にしみこみ、そのために血管が固くなり、これが高血圧の要因になります。血液の質の劣化は中国医学でいう瘀血状態を指します。瘀血を除去するには、冠元顆粒が有効です。この薬は、血液をリフレッシュし、血管の弾力を取り戻します。
老化もまた、高脂血症の原因の一つです。
老化防止のためには腎を強化することですから、そのためには六味地黄丸、杞菊地黄丸、八仙丸などの中から自分の体に合ったものを選びます。冷えるタイプの人には八味丸を用います。若い人でも骨折をしやすい人や歯の弱い人などは腎が弱いので、これらの補腎薬を持薬として長期に用いると高脂血症状の予防になります。
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記事監修
猪越 恭也(Yasunari Ikoshi)
- ・薬剤師
- ・東京薬科大学附属
社会医療研究所 教授 - ・長春中医薬大学
客員教授 - ・日本中医学会理事
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